猟銃等講習会電子申請試してみた
やってみたの、神奈川県の電子申請・届出サービスを。私が申請したのは、猟銃等講習会の受講申込みです。銃砲の所持許可を更新するために必要な講習会でして、講習終了証明書の有効期間は3年間、所持許可の期間も3年間、つまり私のように1丁しか持っていない場合は更新するたびに受講することになります。
この申し込みは所轄の警察署で出来るのですが、受付は当然ながら平日9時から17時まででして、講習の申し込みのためだけに会社を半日休まねばならないという腹立たしいものです。10分で終わるのにな。所持許可の更新のために、講習の申し込み、講習会、所持許可の申請、新しい所持許可証の受け取り、最低でも4回は休みを取らなければなりません。
私は空気銃ですから技能教習がありませんが、散弾銃やライフル銃は技能教習が必要ですから、さらにもう1日休みが必要です。ライフル銃の場合は県外なので最悪前日から一泊することになります。当然のように平日だし。また、麻薬などやってない証明のために診断書が必要なので、病院によってはやはり平日昼間に行くことになるでしょう。ほんとにもう。
これらを講習の申し込みだけでもネットでやれば1回は休みを取るのを減らせると思って今回やってみました。
まずはIDの登録からです。利用者登録をしなくても利用出来る申請や届け出もありますが、猟銃等講習会は利用者登録が必要なので登録しました。氏名やメールアドレス、パスワードなどを登録すると、仮登録のメールが来まして、本文に記載されているURLから個別情報の登録をします。住所とかね。登録完了すると登録完了を通知のメールが来て、これにIDが記載されています。
手続き内容によってはフリーのアドレスではダメとのことですが、ダメ元でやってみたら講習会は大丈夫でした。なんだかな、と思いつつ、フリーのアドレスであっさり登録を完了しました。診断書だの戸籍謄本(更新のときは必要無い)だの身分証明書(破産してないよ証明)だのでがっちり固めるからアドレスがたとえ捨てアドでも問題無いのでしょう。合理的と言えば合理的です。通知されたIDでさっそくログイン。
神奈川県警察/猟銃等講習会及び技能講習開催のお知らせのページの一番下のリンク「こちらから(神奈川県電子申請【猟銃等講習会の受講申込み】のページへ)」から直接行くのが楽です。電子申請・届出サービスからだとちょっと遠い。「神奈川県への申請」を選び、「申請・届け出をする」から手続検索をすることになります。猟銃等講習会は「スポーツ」カテゴリにあります。「スポーツ」には猟銃等講習会しかないのでこの点は分かり易いのですが、私は最初「防犯」とか「安全」だと思って探してしまいました。射撃はスポーツなんだよと日々主張しているくせに自ら「防犯」に行ってしまうとは。おとなしく素直に猟銃等講習会及び技能講習開催のお知らせのページから行けば良かった。
申請を開始すると申し込み用紙が表示され、氏名と住所は自動で入力されていました。住所と本籍は所持許可証に記載されている通りに、とのことなので1−2−4などではなく、1丁目2番4号といった感じで真面目に。数字は全角です。これ確定申告と同じですね。お役所は全角数字好きだな。許可証番号は任意ですが、本籍や住所を入れるのに許可証の表記を確認するわけですから、ついでに入力すれば良いと思います。所持許可証には許可証番号と原許可と許可番号と、番号が色々あるので毎回迷うけど。
所持銃が何丁か、散弾銃ライフル銃空気銃、それぞれ0は0を入れないと保存のときにエラーが出ます。手抜きは禁止らしい。これはたぶん、何丁も所持しているひとが申し込む場合、更新しようと思っている銃だけをついつい入力してしまうのを防ぐためなのではないかと思います。日程は第3希望まで記入出来ます。ちゃんと日程を別画面で表示するボタンが近くにあるのが親切です。でも、現在申し込み可能な、1週間より先からしか申し込み出来ませんから1週間より先で定員が埋まっていないものだけを表示させるわけでも、チェックボタンやラジオボタンで選べるわけでもないので、見比べて入力しなければなりません。間違えそうで怖い。
ここでいったん保存出来ます。「入力完了」で次の画面、「保存」でパソコンに保存と、いちいち説明があるので安心してボタンを押せます。ここで保存した場合、いったん申し込みを中断してもデータを読み込ませて再開出来るようです。次の画面へ行くと、写真のアップロードになります。それと支払い方法の選択。Pay-easyしかないので選択も何も無いですが。
普通に証明写真を撮ってきてスキャンしました。写真のサイズは10M以下とのこと、けっこうおおらかです。1Mでもでかいだろ、と思いますけど。ちょうど良い大きさにして保存して、という作業はプレビューでやりました。画像ソフトが無くてもそこそこの編集が出来るのがラクチンで良いよなあ、Mac。
いちいち写真をアップロードしないといけないのが面倒です。でも、どうせ所持許可更新の申請のときに写真は2枚必要なので、ここで撮ったものを使い回せるのは良いです。今までは講習会と更新で4枚写真が必要でしたが、これなら実物は2枚だけで済みます。証明写真の撮り方によってはちょっとだけ出費が減ります。
写真をアップロードし、支払い方法を指定して送信すると到達確認のページになります。到達って……言葉の選び方がなんとも言えません。申し込み内容、申請状態(「申請到達」となっている)、到達番号、到達日時……受付や受領ではなくあくまでも「到達」しただけと主張しているあたりが堅実と言えば堅実です。納付方法には、納付状況、収納機関番号、納付区分、納付番号、確認番号、納付金額などがありますので、これを利用してATMもしくはネットバンキングで支払います。振込手数料がかからないのはありがたい。
到達確認画面でいったん申し込みは終了になりますが、ここから支払いに対応している金融機関一覧へいけますので、ラジオボタンをチェックして「支払い」と思ったら、なんかうまく動かない。safariがダメなのかなと思い、FAQ等で確認するのも面倒なので銀行へ移動して操作しました。給与振込先が支払い対応金融機関で良かった。
Pay-easyを利用したのは初めてでしたが、納付区分、納付番号、確認番号を問われるままに素直に入力したら何事も無く支払いが完了しました。念のため電子自治体共同運営サービスにログインして確認すると、しっかりと「納付済み」になっていました。到達確認メールや支払い確認メールはすぐには来ません。エラーになると来るようです。銀行からは支払い確認メールは即座に来ました。
払うものも払ったし、後は申し込んだ日程が定員オーバーしていないことを祈るだけ。と思っていたら、翌日あっさりと「到達番号:[ほにゃらら]の申請について、神奈川県から通知書・公文書が発行されました」とメールが来ました。朝の10時前には送信されていました。URLが記載されているので、そこからまたログインして状況照会を行うと、申請状況、申請情報通知書/公文書情報、とあって、この「通知書/公文書情報」に「猟銃等講習受講申込(控)」がありました。希望した日程が取れたのかどうか、どうしたら分かるのか分からん、と思いながら「表示」させたところ「受講日等情報」として整理番号や受講年月日、受講場所などが記載されていました。
うん……確かにこれ見れば分かるけれど、もっとなんかこう、旅行の申し込みをして飛行機が取れたかどうか宿が取れたかどうか一番知りたい情報が端的に書いてあるようなお知らせ的なものがあると良いんでないでしょうか。
まあでもとにかく、受講は出来るようなので一安心です。この控えを「保存」すると「処理完了」のメールが来るようです。もしかしたら発行された通知を閲覧するだけでも「処理完了」になるのかもしれません。あれこれいじってとりあえず保存してみたらいつの間にかメールが来ていたので良く分かりません。妙なところで至れり尽くせり。
ゴールデンウィーク中の平日休みの日に警察へ行って書類を貰ったりあれこれ確認したりしながら講習の申し込みをするのが前回までのパターンでした。警察へ行っての申し込みですと、その場で電話して予約OKかどうか確認してくれます。電子申請のようなドキドキはありません。今回こそ法改正が絡むんだから警察へ行って話を聞いておくのが安心だったはずなのに、大雨にくじけたり熱出して寝てたり。この土日も名探偵★浅見光彦の住む街 ミステリーウォーク 2012年「鉄路に消えたふたり」に行くはずだったのにまた熱出して寝てたし、電子申請様様ですよ。
この電子申請、たいへん便利なのですが、自治体ごとにIDを登録しないといけないのが馬鹿だと思います。猟銃等講習会は県への申し込みですから、県のIDを取得しました。これを試しに住んでいる市で入力してみたらアウトなの。よくある質問にも、しっかり書いてありましたけど、いやいや住基ネットもあるんだからひとつのIDであれもこれもでしょ! と思います。
質問 6-17
一度、利用者情報の登録を行うと、他自治体でも同じIDを利用できるのですか?
回答
利用できません。利用者IDは自治体ごとに設定されていますので、電子申請・届出をする自治体が複数ある場合は、それぞれの自治体で利用者情報を登録してください。
利用者情報の登録・利用者ID/パスワードに関するよくある質問
私はこの電子自治体共同運営サービスそのものを、住基ネットの登録情報で全部出来れば便利なのに、というか住基ネットの価値が高まるのにもったいない、とやや呆れています。もちろん、住基カードを持っていないひとも多いでしょうからカードがなくても登録出来るのが当然ですが、住基カードを持っているのならそれをピピっとやれば万事OK、そういう仕組みがあっても良いじゃないかと思うのです。そしたら本籍だって生年月日だって性別だって入力しないで済むもの。
写真だっていちいちアップロードするのではなくて、住基カードなら写真付きなんだしそれ転用で良いじゃん、と思うの。それともあの写真はデータベースには登録されてないのかしら? そうなの?
個人認証サービスと電子署名、確定申告と同じでそれがあれば県や市の申請もOKで、良いと思うんだけどなあ。
しかしながら、電子署名に関してはMacOSが使えないとのことなので、もしMacはごめんなさいで運用されていたとしたら、なんだよもうWinなら良くてMacならダメって何だよ畜生とイライラすること請け合いです。今の通り公的個人認証サービスと連動していないほうが腹が立たないかもしれません。
読み上げ・文字拡大・色変更機能がしっかりしているのはさすがだと思います。ユーザビリティは確定申告よりはるかに良いです。表記や表示はほんとうに見やすい。申込書そのものも、紙のやつよりよほど見やすくて分かり易い。あの用紙はなんであんなに分かりにくいのかね。
お試し申請が出来るのもかゆいところに手が届く感じ。操作の練習が出来て良いです。私は申し込みし終わったあとに遊んでみました。そこで電子署名はMacダメとかいろいろ知ったわけです。
何故Macだとダメなのか分かり易いところにはっきり書いてあるのも、多少心証が良いです。すっげ一方的な宣言にしか見えないけど。まったくAppleにも困ったもんだ。
Mac OSでは、以下の理由により電子署名が必要な手続等を利用できません。
Mac OS X 10.7 Lionでは、Mac OS Xの仕様変更により、ICカードを利用するための機能がサポートされなくなったため、公的個人認証サービス(JPKI)等の電子認証サービスを利用できません。
Mac OS X 10.6 Snow Leopardを、公的個人認証サービスでは動作環境としていますが、本サービスでは電子署名にて不具合が発生するため、利用できません。
公的個人認証サービス以外の電子認証サービスでは、Mac OSを動作環境としていません。
電子署名用動作確認環境の確認